眠り姫は目覚めた。
っしゃい。久しぶりね。」

母は奈央を抱いている。奈央は、母から下りて、てくてく。

「♪」

ほろっ。
里菜に甘える。
和也は、

「あ、奈央、甘い果実の香水、お気に入りだった…。」

里菜は甘える奈央をみて、

「か、かわいい!!」

きゅっ☆

奈央はほろっ…。

「お名前は?」
「な…お…。」

奈央はたどたどしい。

「奈央ちゃんなんだぁ。いくつ?」
「?」
「一つだよね。」

和也が言うと、奈央は頷く。

「上がって。飲み物出すね。お茶でいい?」
「ありがとうございます。」



和也の部屋。母はお茶を持って来る。

「和也の部屋、広いし、きれいだね。」
「そう?散らかすのは好きじゃないし。」

里菜は、Skipのポスターを見つけ、

「あ…。」
「ああ、会社から頂いたんだ。信仰みたいなものかな?強制ではないけれど。里菜、どう復讐する?」
「…私…不安だよ。」
「してみないとわからない。来週にも決行しよう。」
「……。」
「心配しないでいいんだよ。」
「…ねぇ、前からいつもその勾玉のネックレスしてたよね。」
「ああ、お守りね。これをつけていると安心するんだ。そういや、里菜って知らないうちに気絶した時ある?」
「う〜ん…あ!?そうそう、私が新入社員くらいの頃、日曜日だったかなぁ?いきなり気を失って、すぐに覚めたけれど、貧血だったのかな?いきなりだよ。でも、何か神秘的だったなぁ。何かが抜けたようにすっきりしてね。」

和也ははっ、として、里菜を抱き寄せる。

「和也?」
「…悪かった。いきなりでさ。」

(運命の…人なのか?)

「どうして?」
「母が、奈央の妊娠を知った日にいきなり気を失ってさ。不思議でさ。」
「それくらいかなぁ。奈央ちゃんの年から換算すると、お腹にいる時かなぁ?そんな気がする。でも、和也のお母さんと同じ時に倒れるなんておかしいし、関連性はないんじゃない?」
「……。」
「か〜ず〜や?」
「……。」



二人は作戦を練る。決行へ向けて準備。



時は過ぎ、決行へ。和也は里菜を乗せていく。里菜は男を呼び出すのに成功する。



約束の公園、男はいる。

「俺はしつこい女と貧乏な女はキ
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