眠り姫は目覚めた。
「何を考えているの!?」

和也の顔は真剣だ。里菜の母が出てくる。

「はい、どちらさまです…。」

母は和也が真剣な表情で、里菜の腕を引っ張っているのに気付き、

「あ…里菜が失礼を…。」
「いえ、お話したいことがあります。」
「は、はい…。」

母はドキドキ。

「あ、あの…汚い所ですけどおあがりください。」


居間、里菜の父親はびくびくしている。母は、

「すみません、お茶でもどうぞ…。」

湯呑みを持つ両親の手は、震えている。和也は、

「あの、里菜さんと結婚を前提にお付き合いしています。里菜さんと結婚をしたいと思っています。お父様、お母様、里菜さんを私に下さい!!」
「ち、ちょっと…和也…!?」

コロン…。

里菜の両親は湯呑みを落とす。お茶がこぼれる。和也は、

「あ、お茶がこぼれて…。」

和也はハンカチを取り出し、拭こうとすると、

「ごめんなさい、拭きます。」

母は急いで雑巾を。
里菜はそんな両親の態度を見て、

「パパとママは知ってたんだ。」
「……。」
「知らなかったのは私だけ。何も知らないオキラクな私をケラケラ笑っていたの!?」

里菜は部屋へ駆け込む。

「里菜!」

和也は里菜の両親に、

「すみません、里菜さんを説得して来ます。突然の訪問ですみませんでした。また、後日改めて挨拶に伺います。私は、里菜さんを愛しています。一生幸せにします。」

和也は里菜のいる部屋へ。残された両親。

「あ…あの御曹司が里菜を!?」
「早く、早く、直ぐにでも子作りさせるわよ。冷めないうちに…子供ができれば…。」



里菜の部屋。里菜は泣いている。

「里菜、入るよ?」
「やだ、和也のカオなんて見たくない。」

和也は入る。

「里菜…聞いて欲しい。本気なんだ。」
「…違うの。和也と私の次元が違うの。」
「里菜、愛してる。」
「私はお坊ちゃまの気紛らわせに付き合うつもりはない。カオなんて見たくない。まだ戻れるわ。」
「本当にそう思ってる?」
「えぇ…。」

和也は、カオを合わせない里菜を後ろから攻める。

プチッ!?

「!?…なっ…何するの…んっ…ああっ!?」

和也は里菜のブラのホックを外し
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