約束
そう思ってる自分もいる。
「カノンの大事な大事な思い出を、そんな簡単に話せるわけないじゃんっ。」

「思い出??」

その言葉に反応した彼を見て「しまった!」と口を押さえるナツ。

「その話ってカノンの思い出話なんか??」

タケルがそう聞いてきた瞬間。


キーンコーンカーンコーン・・・。

ホームルームの開始を告げるチャイムが学校中に鳴り響いた。

「はーい、席について〜。」

それと同時に担任の先生が来たので自分の席に渋々座る他の生徒達。

「ゴメンね。話せる時が来たら話すから。」

タケルにそう断ってから私も自分の席に座る。

「よし。じゃぁ日直!号令かけろー。」
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