約束
「カノン。俺、言おうとしてたんやで??」

「嘘っ。そんな素振り全然見せてなかったくせに!」

「あっ、ばれた〜??」

やっぱりいつものタケルだ・・・。
そんなことに少しホッとしてしまう私。

「ほら、走らないと遅刻やで??」

そう言っていきなり走り出したタケルを私は慌てて追いかける。

「ちょ、待ってよ〜!!」

なんだか・・・。

いつの間にかタケルに励まされちゃったみたい。

あの人がケイ君じゃなかったからってあんなに落ち込んでいた自分が馬鹿馬鹿しく思えてきちゃった。

そうだよ。

ケイ君に会えるっていう希望がなくなったわけじゃないんだから。

「タケルっ!!・・・・・ありがとうねっ!!」

「??」
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