何度でも Lovin' you!~season 1~
『ナイト』の前にタクシーが着くと、先に降りた勇輝が私に手を差し伸べた。
ほんの一瞬躊躇したけれど、店の前で勇輝に恥をかかせるわけにはいかないので手を差し出し、タクシーから降りた。
何だかお姫様気分。
でも、ドキドキしてしまう。
『ナイト』の重厚な扉に張り紙があった。
そこには、“本日貸切”と書かれていた。
「ねぇ、貸し切りってどういうことなの?」
何だか不安になってきた。
勇輝はただ笑うだけで、
『入ればわかるよ。』
そう言って、扉を開けた。