何度でも Lovin' you!~season 1~
優季は、助手席には乗らず、後部座席に横たわる。
具合が悪いのか、目を閉じたまま、車の中で言葉を交わすことはなかった。
「着いたぞ!」
病院から程近い優季の家は、6階建ての賃貸マンション。
車から降り、ドアを開けると、優季はゆっくりと降りてきたが、足を地面に着けたとたんにフラッとバランスを崩した。
「危ないっ!」
反射的に抱き止める。
ドキッ!
こんな時にも関わらず、俺の胸は高鳴ってしまう…
しっかりしろ!
「部屋は301号室だな?」
力なく頷く優季を再び抱き上げ、マンションに入って行った。