エル・ヴェナに関する証言
 お袋ともども「排斥」され、帰ってから眠った時、俺は夢を見た。
 俺と若返ったお袋が中学時代の制服を着て親父を待っていた公園のベンチに腰掛けているところから始まる。こちらに振り返るお袋の顔は若返ったそれだ。

 次の瞬間、お袋が俺に向かってキスして来る……まるで恋人にせまるように。

「ま、待って……」

 言葉を発したつもりが言葉は出てこず、俺の動悸と興奮だけが徒に高まる。それが最高潮に達した時全身に強烈な快感を覚え目を覚ました……夢精していた。

 オナニー禁止の教団の教えのせいで、夢精は慣れていたが今回のはとても強い罪悪感にさいなまれた。若返ったお袋に欲情していた自分に情けなくなりながらも、必死に後始末を済ませ……朝が来た。
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