清水くんはご機嫌ななめ。
敬語を並べると、何だか下手な作文みたいです。

自分の心情に突っ込みつつ、私は清水くんの二歩後ろを歩いています。

「付いて来い」

と、命令されては家に帰ることは出来なくなってしまいました。

何処へ行くのかも分からぬまま、付いて行きます。

「へ?」

清水くんが向かった先はゲームセンターでした。
しかも、プリクラの中へと入って行きます。

「入って来い」

「……はい」

私もカーテンの中へと足を踏み入れます。

そういえば、このゲームセンターの前には“家族・カップル以外の男性の同伴はお断り”と書かれていたように思われます。
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