盲目の天使

それでも、やはり、内容を知りたくて、リリティスは、知らず、身を乗り出した。


「オルメ。私も早く知りたいわ。読み上げてください」


オルメは、コホンとせき払いを一つして、恭しく、手紙を読み始めた。



『リリティス。

出発が急だったので、会えなかったことがとても残念だ。

俺はしばらく、救援活動で城に戻れない。

何かあったらオルメやルシルに力になってもらえ。

毎晩、お前の夢を見ている。

早く城に戻って思い切り抱きしめたい。


愛している。カルレイン』





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