盲目の天使

「リリティス様!カルレイン様がもうすぐお帰りになるそうですよ」


ルシルは、はちきれんばかりの笑顔で、リリティスに告げる。

だが、ルシルの期待に反して、リリティスは、くすくすと笑った。


「どうして、驚かれないんですか?」


ルシルは不思議に思ったが、リリティスの手の中にある紙切れを見て、

その理由が分かった。


「なんだ、カルレイン様のお手紙が来ていたのですね」



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