盲目の天使

「リリティス・・」


アルシオンは、座ったままのリリティスを思わず抱きしめた。


「あ、あのシオン様・・」


リリティスは自分が抱きしめられていることがわかって、

その腕から逃れようと、アルシオンの胸を押す。

しかし、アルシオンは腕の力を緩めず、なおも強く抱きしめた。


「お願いです、リリティス。

どうか私を拒まないでください。

あなたにまで拒まれてしまったら、私は!」



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