盲目の天使

深夜、泣きつかれてリリティスはベッドで眠った。

オルメやルシルが心配してカルレインに取り次ごうとしたが、

王への謁見や会議が重なり、カルレインは多忙だった。


月明かりを受けて、部屋の中に人影が映る。

足音を消して、部屋に進入してきたのは、カルレインだった。

リリティスを起こさないようベッドにそっと近づいて、寝顔を眺める。



リリティス・・・。



落ち着いて考えてみれば、リリティスとアルシオンの年の差は2つ。

9つも離れた自分よりも、よほどお似合いかもしれないと、カルレインは思った。



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