盲目の天使
ふぅ~。
カルレインがいなくなった部屋は、急にしんとして、
リリティスは、自分のついたため息がやけに大きく聞こえた気がした。
とりあえず、着替えなくては。
着ている服を脱ぐと、手探りで、袖を通す。
胸元の布がきちんと合わさっているのを確認して、腰紐を回し、結んだ。
こんな感じかしら。
自分の体のあちこちを触ってみる。
違和感はなさそうだが、腰紐の左右の長さの均衡がうまくとれない。
何度も巻きなおして、やっと着替え終わる。
脱いだものをたたんで、寝台に座ると、疲れがどっと押し寄せた。
ただ着替えることが、こんなにも大変だったなんて。