盲目の天使
「待て!
今は、姫君の命を救うのが先だと、言ったはずだ。
姫が、真相をご存知かもしれん。
誰を捕らえるかは、真相がわかってからだ」
「コウガイ将軍!この私の命令に、逆らうのか!」
「恐れながら、私は、王の兵士であり、あなたの兵士ではありませんので」
ソレイユは、ぎりっと奥歯を、噛み締めた。
なぜ、こうも、邪魔ばかり入るのか。
その時、マーズレンが、はぁはぁと息を切らして、やってきた。
「カルレイン様!
毒消しです!!」
カルレインは、マーズレンの手から、ひったくるように毒消しを奪うと、
急いで、リリティスの元に近寄った。