盲目の天使

「治るのか?」


カルレインの言葉に、医師は、言いにくそうに目を伏せた。


「それは、なんとも・・・・。

なにぶん、こんなことは初めてのことでして・・。


とにかく、体が弱っておいでですので、

安静にして栄養を取ることが第一でございます」


「そうか。では下がってよい。

明日から、朝と夜の一日に二度、リリティスを診てくれ」


「分かりました」


医師は、カルレインに深々と頭を下げると、部屋を下がった。




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