盲目の天使
「お前は、いくつになる?」
「え?来月で16になりますが・・。」
私の年など知って、どうするのかしら?
唐突な質問に、リリティスの頭は、ますます混乱する。
「そうか」
カルレインは、リリティスの頬にそっと手をやり、自分のほうを向かせた。
「目が見えなくなったのは、いつからだ?」
「10の年です。それまでは、普通に見えていました」
この人は、一体どなたなのかしら?
私のことを聞いて、なにがあるの?
お城の皆は・・・、叔父様や、叔母様たちは、どうなさったのかしら?