ちょこキス
授業が終わるたびに女子が郁太のもとへ集まる。

そう言えば、アイツってもてるんだっけ?

「郁太くんが、ずっと好きでした。付き合ってください」

なんて言葉も中庭から聞こえてくる。

あーいつ誘えばいいんだ?



―――



考えた挙句、筆箱ん中にメモを忍ばせた。

『郁太へ

話すことがあるから。
放課後教室に来て。

       みよ』

って感じのメモ。

来るんかなアイツ

あー緊張してきた。

手に汗がーにじんでくる―


ガラッ――
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