ちょこキス
え?

「え?」

心の声と、声が、重なった。


「だから、俺に捧げろっつってんだけど?」

「は?だって、郁太のそばいは居られないって。絶対泣いちゃうもん。」

「俺は、ずっと美代のこと大切に思ってたんだけど?」

「ふぁぁあ?」

意味わかんない…
どういうこと?


「授業中いつも見てたし。家に帰れば、携帯いっつも見つめて、美代からの連絡待ってた。」

「まって、ど、どういうこと?」

「俺は、お前が好きだったし、今だって好きだ。」

「え?」

「おれは、むしろ嫌われてると思ってた。無理して付き合ってくれてるんだって。だから、学校でも隠すようになってたんだって。でも、美代は俺のこと嫌いだろ?だから、別れるんだよな?」

悲しい、笑顔。

「違うよ?あたし、ちゃんと、郁太が、す…

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