花 火







 午後の授業も終わった。







 「千晴ーっ、
  じゃあ部活行くね?」






 「わかった」










 「ばいばーい」と、
 手を降って
 美咲は行ってしまった。









 教室でしばらく
 色々していると、
 気づけば私1人になっていた。









 夕焼けに照らされた
 教室でふと目に入ったのは








 「…達也」










 達也が使っていた
 机と椅子だった。










 私は達也の席に
 行って、座った。





 落書きはそのままで
 2人で書いた落書きも
 ちゃんと残っていた。









 自然と涙が出てきた。
 一気に2人の想い出が
 よみがえってきて、
 ただただ、泣いていた。








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