Bitter


* * * *





保健室では、保険委員が教室と同じようにわやわやと話しながら昼食をとっていた。



保健室のおばちゃんが「どうしたの」というので、症状を簡単に答え、紙に記入してベットに移った。


おばちゃんは、信用なさそうに紙に目を通し、

『うざい先生かもしれないけどね、私はお節介を全うするからね。好きなだけ休んでいきなさい。』

と、しっかり前回の私の発言を根に持っていることを示して言った。


でも表情は、以前より作った感じのしない母親のようだった。
私はそちらの彼女のほうが好きだと思った。

こっそりと心の中で謝罪した。




天井を見つめ、鼻で息をすると身体にかけたタオルケットから保健室独特の匂いがする。


なんとなく安らいだ。



目を閉じ、いろいろな音に耳を傾ける。

カーテンの向こうではひっきりなしに委員の子が恋愛事情を語る。
グラウンドではバレーやサッカー。それをベランダから女の子が応援している。

私は深呼吸して、意識を音ではなく頭の方に持っていった。


気が済むまで深い息をつき、それからしばらく静止して、時を忘れて思考した。


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