Bitter
カナの電話は、その一言だけで果てた。


私はそのまま一目散に走り出した。






高瀬は、グラウンドへと向かった。


『琢磨、ちょっとこい』


『ん?なんだよ恐ぇ顔してー。』






『お前、何をびびってる。』



『——・・きいたのか。』


『こないだ教頭に呼び出されてたのは、西崎の件だろ。』


『・・・あぁ。

悪い・・昔のお前らを反面教師みたいに見て・・。でも俺さ』
『琢磨。』




『本当に西崎を愛してるなら、守りたかったら、

・・走れ。』


『・・・?』


『後悔する。』









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