キミは桜色
始業式が終わり

僕たちは電車に飛び乗った

「どこに行くの?」

さっきから

何度も聞いているのに

ちっとも教えてくれない

「拓哉もゼッタイ気に入るよ」

きみは自信たっぷりに笑った

それから意味ありげに

顔を近づけてきた

僕は、ドキッとして

ちがうことを考えてしまう

でも、きみは

これから行く

どうしても行きたい所

のことしか

考えていないみたいだ



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