はじめての…

「おー？なんか今日は旨そうな匂いがするなー」
航は言う

「今日…は？」

「あ、いやいや、毎日っすよねー愛ちゃーん★」

「ふふっ」



そんな他愛もない会話が心をくすぐる







「愛ー！今日はおとーさんとおかーさんの大切な日なんだよ？」




「何の日？」




「おとーさんとおかーさんが、永遠を誓った日だよ」


「…ハルーそれじゃ愛には難しいよ」

航は麦茶をのみながら呟く


「えーそう？じゃあ…」

「愛わかるもん！おとーさんとおかーさんが愛し合った日でしょ？」


航は飲んでいた麦茶を吹いた


まさか愛の口から愛し合った日なんて言葉が…



「こんのマセガキめ～」

航はふざけて愛の頭をグリグリやる



「うーん、まぁそれはちょっとニュアンス違うけど…

愛、又の名を【結婚記念日】って言うんだよ」


「へー、それ、愛にもある？」


「えーと、まだないかなー。でも愛が誰かステキな人と出逢って恋したらその日がやってくるよきっと」


「わ～い♪」