大好きな君へ
『ねぇ、翔ぉ』


俺は玲奈を睨む。


女ってウザイ。


玲奈と出合ってから、女そのものが、嫌になった。



『ね!翔ぉ!』


『……んだよ』


翔は面倒クサそうに返事をした。



『今から、職員室にノート運ぶから、手伝って!』


『…んで俺なんだよ…?』


『んもう!!いいから早くしろッ!!』


始まった…玲奈の悪い癖。


男子に何か言われるとすぐ口悪くなんだ…


『…面倒いなぁ…』


翔はシブシブ立ち上がった。


玲奈がニコッと笑う。



…可愛い……



コノ笑う顔に皆惚れんのか…


でも、俺はスキになれねぇな。



『翔はさ…スキな人いる?』


スキな人とか、そんなの考えてたからか…自然に体がピクッとくる。


『いねぇよ。』


翔は冷静を取り戻して低い声で話した。



『そっかぁ…』



…なんでだよ…


玲奈が弱々しくなると、顔が熱くなる。



……なんだ…?コノキモチ……
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