ワガママな弟
2,恋人
~ほのかとヒロ~
〈ほのか〉
「あ~あ。
行っちゃったね、結華。」
「ちょっと意地悪しすぎたかな。」
あたしと愛はため息をついた。
だってまさか行っちゃうとは
思わなかったし。
いつまでも自分の気持ちに
気付かない結華に
あたしもイライラしてのかもな。
あたしはそんな事を思いながら
後ろを振り返った。
その瞬間、あたしの顔は
一気にまた赤くなっていた。
「…どうしたんだ?」
ヒロくんがあたしの顔を
覗き込んできた。
…あたし気ぃ強いはずなのにな。
ヒロくんにだけはだめだ。