ワガママな弟
「それから俺は
あの子にいつか会った時
恥ずかしくないようにって
ずっと続けてきたんだ。
まぁ中学んときに辞めちゃったけど。
少なくともそこまでできたのは
ほのかのおかげだ。」
‘おめでとう’
だなんて腐るほど言われてきた。
嬉しいけど
あたしは自分のためにしか
頑張ってないって思うとなんだか
すごくむなしかった。
‘ほのかのおかげ’
だなんて初めて言われた。
あーあたしは今この瞬間の幸せの為に
頑張ってたってそう思えた。
「そっかぁ~何か嬉しいなぁ。
あたしもしかしたらヒロくんの為に
頑張ってたのかも。」
そう半分冗談で言ってヒロくんの顔を
見たらカラオケにいたあたしみたいな
真っ赤な顔になっていた。
「えッ!?
ヒロくん!?」
「…俺、実は駅で会った時から
好きだったんだ。」
はぁ!?
その時なんてまだヒロくんみてなかったけど
そんな事思ってくれてたんだ。
「すぐに分かったんだ。
あの時の女の子だって。
目が一緒だった。」
照れるかも…\\\
「あッ…ありがとう。」
「はい。で返事はどうですか?」
笑いながら聞かれた。