恋愛磁石
0.
未来と呼ぶ声
「―――あ。あった」
いろんな学校の制服を着た生徒が集まる、掲示板の前。
少し背伸びをして見上げたそこに
“217”の番号を見つけたあたしは小さく呟く。
友達同士で抱き合って、
飛び跳ねて、
親に電話したりなんかして…
何がそんなに嬉しいんだか。
「……はぁ」
小さくため息をついたあたしは、
携帯を開いて【サクラ咲いた】
とだけ打ったメールをお母さんに送った。