恋愛磁石



中学時代、
めったに学校へ来なかった裕斗。


金髪に不登校、なんてくれば
自然と悪いウワサがたったりするもので……


小学生のときから裕斗のことを知ってる
あたしや悠里にとってはどうでもいいウワサなんだけど。

中学から彼の存在を知った成海や香奈にとっては、
どうも普通に接することが難しいらしい。


他校の女子や先輩と付き合ってる、
なんてウワサもよくあったから“軽い”と思われるもの無理はない。



「……あたし、電工の人とか、同い年でも敬語使っちゃいそう」


「まあ、うちの電工なんて不良の集まりみたいなもんだからね」



そう言って苦笑いをする香奈と成海。

その向こうで、教室の扉がガラッと開いた。






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