沫雨恋愛

遊園地

捺と拓海くんの協力のおかげで

Wデート(?)計画は無事に実現することになった。



Wデート当日、あたしたちは遊園地に来た。



「遊園地とか久しぶりなんだけどー!」


近場にある遊園地。

その門の前であたしと薫は一ノ瀬と拓海くんを待っていた。


ウキウキした様子の薫とは反対に、あたしは緊張してそわそわしていた。


心臓がどきどきいっているのがわかる




「てか捺緊張しすぎだから(笑)」


「だってぇ~!」

もう半泣き状態だった。


「大丈夫だって!あたしと拓海もいるし!ねっ?」


「うん‥」


薫が一緒にいてくれるのはとても心強かった。



「あ!来た!」



薫が手を振る先に、一ノ瀬と拓海くんが歩ってくるのが見えた。





「おはよー!薫、捺」


「おはよー拓海」


「おはよう拓海くん」




「おはよう保坂、藤野」

そう言って一ノ瀬は優しく笑った。



(名前‥覚えていてくれたんだ‥)



入学してほとんどしゃべったことがなかったから、

あたしの名前なんて知らないと思ってた。

だから‥すごく嬉しかった。



「おはよー!一ノ瀬」


「お‥おはよ!」

ちょっと緊張しながらの挨拶。



最初からこんなに緊張していて‥大丈夫だろうか‥・・



「じゃあさっそく中入ろうぜ!」


拓海くんにつづいて、あたしたちは遊園地の中に入っていった。


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