沫雨恋愛
「‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥。」
微妙な沈黙がつづく‥
あたしも一ノ瀬も‥外を見ることもなく
ただうつむいて黙っていた。
‥普通なら好きな人とふたりっきりで観覧車に乗るとかさ‥
すごいドキドキなんだろうけど‥
いや‥ドキドキしてるのはしてるんだけど‥
別 の 意 味 で
「‥あのさ‥一ノ瀬‥」
あたしの方から沈黙を破った。
「ん?」
一ノ瀬はうつむいたまま答えた
「わ‥笑わないでね
あたし‥
高所恐怖症なんだよね‥」
あたしの足は観覧車に乗ったときから小刻みに震えていた。
それも‥てっぺんに近づくたびに震えが増していく‥
しかも握っている手には汗かいてるし‥
(‥ばか薫‥!)
薫はあたしが高所恐怖症だって知っている。
知っていて、わざと乗せたんだ‥
「‥‥‥‥。」
微妙な沈黙がつづく‥
あたしも一ノ瀬も‥外を見ることもなく
ただうつむいて黙っていた。
‥普通なら好きな人とふたりっきりで観覧車に乗るとかさ‥
すごいドキドキなんだろうけど‥
いや‥ドキドキしてるのはしてるんだけど‥
別 の 意 味 で
「‥あのさ‥一ノ瀬‥」
あたしの方から沈黙を破った。
「ん?」
一ノ瀬はうつむいたまま答えた
「わ‥笑わないでね
あたし‥
高所恐怖症なんだよね‥」
あたしの足は観覧車に乗ったときから小刻みに震えていた。
それも‥てっぺんに近づくたびに震えが増していく‥
しかも握っている手には汗かいてるし‥
(‥ばか薫‥!)
薫はあたしが高所恐怖症だって知っている。
知っていて、わざと乗せたんだ‥