沫雨恋愛
①はじまり
告白現場
「好きです!私とつきあってくださいっ!」
この台詞‥いったい何度聞いただろうか
「‥ごめん。俺‥彼女いるから‥」
この言葉で何度胸が苦しくなっただろうか
「そう‥ですか‥」
そう言って女の子は
建物の影に隠れていたあたしたちに気づきもせず
走ってその場から去っていった
放課後の体育館裏
もはや告白の定番場所となったこの場所に
彼は立っていた
女の子の 大切な 精一杯の告白を
聞くために‥