沫雨恋愛
「あたし‥一ノ瀬くんが好きです!付き合ってくださいっ!」




放課後の静まり返った教室



もう誰もいないはずのその教室に、そのふたりはいた。

















放課後、いったん家に帰ったあたしは、

忘れ物をしたことに気が付いて学校まで取りに来ていた。



もう6時を回っていたから、
校内にはあまり人がいなかった。


冬だから、日が落ちるのが早い。

あたりはすでに暗くなり始めている。




薄暗い学校はちょっと気味が悪かった。



あたしは教室までの廊下をびくびくしながら歩いていた。





教室の手前まで来たとき、
そこだけ電気が点いていたのに気がついた。





(まだ誰かいるのかな‥)




そう思って教室のドアに手を掛けた瞬間、





女の子の告白の声が聞こえてきた。


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