沫雨恋愛
当たりが一気にざわめいた
みんな、花火が上がっている空を見上げた
あたしたちも花火を見上げた
ヒューーー‥ バーーーンッ
バンッバンッ パラパラパラパラ‥
花火は大きな音を立てて何度も
勢いよく開いては散り
開いては散りを繰り返していた
ちらっ‥
あたしは目線を上から横に‥
花火を見上げている一ノ瀬へと逸らした
花火の光は一ノ瀬の顔を
はっきりと見えるように照らしてくれた
ドキンッ‥
またひとつ、 あたしの胸が鳴った