沫雨恋愛
すぐ側に一ノ瀬がいて
その隣にあたしが立っている
ただ‥それだけのことなのに
あたしの心は嬉しさで、いっぱいだった
‥ねえ一ノ瀬、気づいてる?
あたしをこんなにも嬉しくさせるの
あなただけだよ‥?
こんなにも嬉しくさせて
こんなにも胸をいっぱいにさせて
こんなにも幸せを感じさせるのは‥
一ノ瀬だけだよ‥?
(このまま‥時間が止まってしまえばいいのに)
あたしはそんなことを想いながら‥
テディベアをぎゅっと抱きしめた。
―この時のあたしは
あまりにも楽しい時間に酔いしれて
現実を‥忘れてしまっていたんだ‥‥