バツ1子持ち、それでも大好きだよ先生!《あれから〜6年が過ぎて》
健太郎と同じ3才の逞君。


華先生って呼んでくれる。


そしていつも本を読む私の膝に入って来る。



逞君にはママがいない。



啓太の話しによると育児放棄をして、



逞君が生まれてすぐ何処かへ行ってしまったらしい。


パパが働きながら面倒を見ていたが、



ある日逞君が貧血をおこし倒れた。



そしてそのまま入院。



逞君は血液のガン。



白血病。



骨髄の移植をするしか助かる方法がない。



たけど逞君に適合する骨髄が見つからない。



私たち家族みんなで骨髄バンクに登録したけど、



誰も逞君の骨髄と適合をしなかった。



逞君は凄く甘えん坊。



健太郎と同じだ。



逞君が私に張り付いて、「華先生の匂いママの匂いみたい。


僕のママもこんな匂いかな?」



何だか切なくなり、逞君を抱き締めた。







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