紙ヒコーキ
こんなに近くにいる存在だなんて。

橋本の笑顔も声も大好きなのに、いつも私は遠くにいるような存在だと思っていた。

いつもすり抜けていく
追いかけても、追いかけても

いつもシンジがすり抜けた先にいるの。

でも、やっと近くにいる存在になったの。


『ひかりは、頑張ったよ。もう無理して頑張らなくていいんだよ。だってひかりはちゃんと前に進むことが出来たんだから。』

橋本はそう言った。

前に進むことが出来た。

私は前まで好きな人がそうして幸せならいい、
と思ってた。でもやっぱりそれじゃぁダメなんだよね。


橋本のおかげで気づく事できたんだよ。
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