風にキス、君にキス。
君に。
君の人生に。
君の夢に。
…君を大切に想う人々に。
希望、を。
「っ…」
「だから、日向君も希望を与えて欲しい。
…誰のためでもなく、君自身のために。
そして君の…大切な人のために」
その言葉は、一生忘れられないものだった。
何か…忘れかけていた何か、大切なものを見つけたような気がした。
「先生」
「うん?」
「…ありがとう、ございます」
この人に出会えて良かった。
そう、思った。