風にキス、君にキス。
こんなに苦しい日向の姿を見ても…
…浮かぶのは、日向の笑顔だった。
"ゆーず"
…そう、優しい声で呼んでよ。
"…泣き虫だよな、本当に"
…日向にそう言われたら、泣き止むから。
"どっか…連れてってやるよ"
…日向は今、どこに行きたい?
"んー…俺は別に。
…風と地面があればいーから。"
「っう…ぅあっ…く…」
―――「ありがとな」―――
…あなたがあたしを忘れたなんて、嘘だ…