偽装婚約~秘密の契約~
「な…ななんで…あんたがここにいるのよ…?!」
ベットに寝転がったあたしの上には…晴弥。
ちくしょうっ!
ぼーっとしてたせいでヤツに隙を見せてしまった。
『はぁ?
何言ってんだよ、沙羅。
ここは俺とお前のスイートホームだぜ?』
スイートホームの部分で全身に鳥肌が立った。
なんなんだ…コイツは。
「も、もう寝るから!
寝るからどいてっ!」
そう言ってもヤツが素直に言うことを聞くわけもなく。
『ヤだね。
なんだったら俺の腕の中で寝るか?』
なんて悪戯っ子のような顔であたしを誘惑…じゃなくてからかって。
「絶対ヤだ!
1人で寝る!
ってことで、はい。
自分の部屋に戻って!」
晴弥を押し返そうとすると腕を掴まれる。
掴まれた部分が熱くて。
どうしたのよ…沙羅!
しっかりしなさい!
なんて自分に言ってみた。