偽装婚約~秘密の契約~
『例えば…こんな感じ?』
晴弥はあたしをソファに押し倒す。
「ちょっ…!どきなさいよ!!」
あたしはソファの上で必死に暴れる。
でも晴弥はびくともしない。
『煩い。黙らせてやろうか?』
晴弥はそう言って顔を近づけてくる。
ち、近いって!!
間近で見るともっと格好良く見えてしまう晴弥の顔。
性格は最悪だけど。
ってあたし…なんでドキドキしてんのよ?!
『あれ?顔、真っ赤だけど?
もしかして…ときめいちゃってる?』
あたしは必死で怖い顔を作る。
「んなワケないでしょ!」
と、言って動揺を隠すために晴弥を精一杯の力で叩いた。