偽装婚約~秘密の契約~
婚約披露
「ただいまー!」
あれから。
晴弥と瑞季さんと森本と帰った。
車内の雰囲気はいつもと変わらない。
気まずさはもうなくなっている。
『………っ!
さ、沙羅様!』
なぜかあたしの腕を掴んだ瑞季さん。
「どうしたんですか?」
かなり慌てた様子だ。
『晴弥様…これは、まさか…』
『多分、そのまさかは…正解だな』
ってちょっと2人とも?
まったく話が読めないんですけど。
「どういうことですか?」
眉間にシワを寄せ、2人に詰め寄る。
すると
「あらあら。
そんな顔してたらせっかくのキレイな顔が台無しよ?」
そんな声が背中から聞こえた。