偽装婚約~秘密の契約~




部屋の中には晴弥、瑞季さん、そして要、葉山さんの計4人


ここから見るとまるでイケメンパラダイスだ。


ホストの人がどれだけカッコイイかは知らないけど、

でもきっと日本のホストトップ4を集めてもこの4人には勝てないだろうな。


そんなことを気楽に頭の隅で考える。



『沙羅。聞いてたんだろ?話』


強制的に晴弥の目の前に座らされる。

あたしの横には要が座っている。



「まあ…ちょっとだけね」


久々に…と言っても約3日ぶりに見たワケだけど相変わらず晴弥はイケメンだ。



『なんでこんな時間に起きてたんだよ?』


要が困ったような顔をしながら言った。

こんな時間?と思って時計を見るともう1時だった。



「そっちが大きな物音たてるからでしょ?

寝ようと思ったのにそのせいで目が覚めたの」


あの物音がなんだったかは分からないけど…

でもきっと、どちらかがキレたんだろう。


物が散らかってるよ…




『で、沙羅。

お前は自由になりたいのか?


このまま、月島と別れて

俺の元から離れたい。


心の底から…そう、思ってんのか?』



晴弥の真剣な目に捕らえられてあたしは逸らすことができない。


あたしは…なんて答えればいい?

両方、思うんだよ。


辛いからもう自由になりたい、そうも思うのに


晴弥と一緒にいたい。

要と、芽依、ジュウゴと一緒にいたい。


そうも思うんだ。


それも…そっちのほうが強く思うの。



本当はあたし…自由になんてなりたくないのかなぁ…

自分のことなのに自分自身でもよく、分からなかった。











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