偽装婚約~秘密の契約~





『で、どう責任取ってくれるんだよ?』


されるがまま、あたしは真っ黒のソファに座らされ、

晴弥は腕を掴んだまま、あたしの隣に座る。



「せ、責任って言われても…


あたしが家を出た理由はそもそも晴弥にあるワケで…」



『あ?じゃあ沙羅は俺のせいだ、って言うのか?』


……ヤバイ。

完全に晴弥、不機嫌モード突入。



今の晴弥は何を言い出してもおかしくない。

マジであたしの身が危険だわ。


そう判断したあたしは懸命に小さな脳みそをフル回転させた。



なんか…

なんかうまいこと話逸らす方法…ないワケ?


普通に切り出しても


『話逸らすなよ』


って絶対晴弥に言われるし…



でも…それ以外方法はない!

結局、あたしの小さな脳みそをフル回転させたところで名案なんて思い浮かぶはずもなく。


そんな答えにたどり着いたあたしは言った。




「い、いつ!アメリカ…行くの?」












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