偽装婚約~秘密の契約~
『そんな話、今してな…「あたし、アメリカ行きたい!」
無理矢理晴弥の言葉を遮る。
強行突破
これに限る。
「あたしも連れて行って!
もっと英語話せるように頑張るから。
晴弥に迷惑かけないから。
だからお願い!
あたしもアメリカに行かせて!」
掴まれていないほうの手を顔の前に持ってきてお願い、のポーズ。
でも返ってきたのは無残な一言だった。
『無理だ。
沙羅をアメリカに連れて行くことはできない』