偽装婚約~秘密の契約~
全ての料理をワゴンに乗せてリビングへ戻る。
すると、
「………あれ?」
ドア越しに聞こえる笑い声。
もしかして、作戦…成功?
芽依と顔を見合わせてドアを開ける。
そして中の様子を見て芽依とハイタッチ。
「やったね!沙羅!」
やっぱり、2人きりにしたのが正解だった。
ジュウゴと要はあれだけ険悪だったのに、
今はお腹を抱えながら2人して笑ってる。
両方ともあたしの友だちだもん。
気が合わないワケがない。
なんて意味不明なことを心の中で呟きながら2人に近づく。
「ずいぶんと楽しそうだけど、なんの話、してるの?」
『んなの教えられっか!
な?要』
『そうそう。
男にしか分からない話なんだよ』
思わず苦笑い。
ちょっと気、合いすぎな気もしなくはないんですけど…