偽装婚約~秘密の契約~
『くれぐれも晴弥様にはご内密に。』
「分かってますよ~」
そんなあたしの軽い返事に瑞季さんは苦笑い。
瑞季さん。
なんかの拍子にこのこと、晴弥に言っちゃうかもしれないけど…
そのときは、怒らないで下さいね?
『沙羅様…到着いたしました』
ホテルのエントランス前に瑞季さんの車が止まる。
『私は車を置いてくるので先に行って少々、フロントでお待ち下さい』
「はーい」
あたしは機嫌よく車を降り、自動ドアへ近づく。
『……あ、沙羅様』
突然、瑞季さんに呼び止められ振り向く。
すると瑞季さんは満面の笑みでこう言った。
『末永く、お幸せに。
私はいつでも沙羅様の味方ですので。』
「…………ありがとう、瑞季さん」
今までありがとうございました。
そしてこれからも…お願いしますね、瑞季さん!
【END】
PS:急遽付け足しました!
ここまでお読みいただき、
ありがとうございました。
西那
2010.02.21