偽装婚約~秘密の契約~




『違います!

フォークが左手ですよ!』


最初は食事のマナー。

どしょっぱつから瑞季さんの喝がとぶ。


あ…間違えちゃった。

と、思いながらフォークとナイフを持ち返る。



『カタチを崩さずに切って下さい』


そう言われ、目の前に豆腐を出される。


豆腐くらい…

なんて思いながら挑む。



『だから、カタチを崩さずに、です!』


見事、豆腐はぐちゃぐちゃに。



ヤ…ヤバイ。

瑞季さん…怖すぎます。



また豆腐が出て来て、丁寧にナイフをいれる。


今度はキレイに切れた。



『まだこれは基礎の「き」の字にも値しませんよ。

ではステップ2
箸で豆を移し替えてください』










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