偽装婚約~秘密の契約~
は?
はぁ?
「はぃぃぃぃぃ?!?!」
思わず、大きい声で叫んでしまった。
なんで?!
なんで晴弥に従うことになっちゃってんの?!
『だから、お前が言ったんだろ?
ね?瑞季さん』
瑞季さんは
『ジュウゴ様の言う通りでございます』
なんて爽やか笑顔付きで言っちゃって。
何がジュウゴの言う通り!?
意味が分かんないから!!
「ちょっと!ジュウゴも瑞季さんも説明してくださいよ!!」
そうすると横から芽依が出て来た。
「沙羅?
さっきの英文のHe(彼)って誰か分かってる?」
ブンブンと音が聞こえそうなくらい首を横に振る。
「今、分かってないのは沙羅だけだけど…
いい?瑞季さんが言ったHeは…晴弥のこと。
分かる?」
He=晴弥。
ってことは…
私は誓う。
晴弥の言葉に従うと。
そして晴弥を信じます。
…………な、なんてことを!!
オーマイガー!!
とか、悠長なこと言ってる場合じゃないや!
ってことは、だよ?
あたし…まんまと瑞季さんにハメられた…?