Eye-Contact

「違う。そういう意味じゃない」

『……じゃぁ、どういう意味よ』


「陽が怪我でもしたら話にならないって…こと」

『???』
全く意味が分かっていないあたしが分かったのか剣夜は苦笑いを浮かべて

「1対1 したら陽の性格上…本気になって多少ムチャな動きするだろ? いつもなら大丈夫でも…ブランクがある時は怪我しやすい。…だから駄目って言った」

『…わかりにくいよ』

「ごめん」
クールな表情が崩れて子犬のようなシュンとした顔になった

『嘘、ありがとう。心配してくれて! ごめんね、勘違いしちゃった』

「…陽は悪くない」

あたしの目をみないで頭を掻きながら俯いた姿を見て少し笑みが浮かんだ。

『じゃあ~、一緒にシューティングしていい?』
覗き込んで剣夜に言うと

「………うん」
と聞こえないような声で返事して、
ボールをあたしに渡してくれた。




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