Eye-Contact

理由

立ち入り禁止の屋上にいく

『どうしたの、准? そんな恐い顔して』

「……何で悠翔があんなことしたと思う??」

『…意味が分からないこと言わないで』

あたしは俯いて視野が歪んでいくのを必死に止めた。



「悠翔は――」

『聞きたくないっっ!!』
准の言葉を遮る悲しみに溢れた叫び声が空に消えていく。


『聞きたくない…言い訳なんか……あたしは悠翔に裏切られた。あたしは愛されてなかった。それは事実でしょ? 変わりっこない』
そう力無く言った瞬間に涙が頬をつたった。


「陽…悠翔を許してやってって庇うつもりはない。でも、傷付いているのは…辛いのは悠翔もだ、ってゆうのは知ってほしい」

力強く准を睨みつけるのに反して

『意味が分からない。悠翔が傷付いてる? それって自業自得でしょ?! 他の女に触れた手であたしに触れたの…キスしたの…』
少しずつ小さくなる声